LEICA M Monochrom, Thambar 9cm f2.2, Photo by Scott Tsumura
The Wind from Seattle Vol.41

街にキラキラと目映い春が帰ってきた。陽を受けた新芽が大騒ぎをしているかのように、光が交差してプラタナス通りを明るく照らしている。

LEICA M9-P, ELMARIT 21mm f2.8, Photo by Scott Tsumura

日陰の空気はまだ冷たいけど、行き交う人たちの気持ちは軽く、リズミカルに自然な調子で早足になっている。家族で出かけたくなるのもこの季節だね。

LEICA M9-P, ELMARIT 21mm f2.8, Photo by Scott Tsumura

ガラス戸に映り込む古いビルの黒ずんでいたレンガが、新しく彩色したように豊かなカラーをアピールして、これも春の息吹を見るようだ。

LEICA M9-P, ELMARIT 21mm f2.8, Photo by Scott Tsumura

窓の向こうのプラタナスも、間もなく薄緑の葉を付けてやさしい木陰の歩道になるだろう。どんどん美しくなる街並みを見るのが楽しみだなあ。

LEICA M Monochrom, Thambar 9cm f2.2, Photo by Scott Tsumura

これも春の風景だね。ぽかぽか陽気で気持ちもほぐれて、ランチが終わると心地よく夢の世界への旅立ちだ。こんなひとときのリラックスがいいんだよね。

LEICA M9-P, ELMARIT 21mm f2.8, Photo by Scott Tsumura

冬の服も軽く着替えて、カラーも春らしく、かわいいボーラーハットと靴下から始めましょう。お母さんもおしゃれなソックスがいいね。おじいちゃんは新聞読むので会話の外。

LEICA M9-P, ELMARIT 21mm f2.8, Photo by Scott Tsumura

ダウンタウンの風景も光と影とのグラデーションが強くなってとてもドラマチックだ。いよいよ3Dの世界だね。これで緑が加われば完璧だ。

LEICA M Monochrom, Thambar 9cm f2.2, Photo by Scott Tsumura

休暇で初夏のロス・アンジェルスから三人姉妹で訪ねてきたLindaさん、シアトルにも春が来てるけど、こちらは少し寒いかな。でも澄んだ空気と静かな佇まいの街がお気に入りの様子。勝手に写しちゃったけど、そんな縁で知り合うのもストリートスナップの楽しさだよね。

LEICA M9-P, ELMARIT 21mm f2.8, Photo by Scott Tsumura

今日のように澄み渡った空にぽっこり浮かぶ丸い雲を見るのももうすぐだね。白いふかふか髭のおじさんとすれ違って、そんな連想をしちゃった。

LEICA M9-P, ELMARIT 21mm f2.8, Photo by Scott Tsumura

この時期になると春の味や香りを探しにハーブの店を訪ねたくなるもんね。そいで中へ入るだけで気持ちがす~っとして何度も深呼吸するんだ。

LEICA M9-P, ELMARIT 21mm f2.8, Photo by Scott Tsumura

お店の恰好いいおばさんの笑顔がうれしそうで、今の季節に大マッチ。いいぞいいぞ、ここにも春が来てるんだ。iPadのスタンドもおしゃれだなあ。

LEICA M9-P, ELMARIT 21mm f2.8, Photo by Scott Tsumura

ビルの谷間の隙間風はまだ冷たいね。でも日の当たる場所は汗ばむくらい。待ってた春だからこそのこのスタイルが元気で、若々しくて、なかなかよろしい。

外歩きが楽しくなる時季だ。少し注意して目を向けるとあちらにもこちらにも春がある。気持ちにスイッチが入って気分が高まり、姿勢も伸びて自分の表情も明るくなる。さてこの一年も面白くなりそうだ。

( 2015.03.11 )







Scott Tsumura

アメリカ合衆国ワシントン州ベルビュー市在住。73歳。
Tozai Inc. エグゼクティブプロデューサー。

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