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現行レンズばかりを用いて1stレポートをお届けしましたが、今回はオールドレンズをマウントしてのレポートです。「さて、どうなるんだろう」と本人が一番楽しみにしていました。M8で使うとよいのに、M9にマウントするとどうも今ひとつなんてレンズがあります。同じようにM9でよくても、M Monochromだと悪くは無いけれど、今ひとつピリっとしないなんてことも。さて、画素数も格段に増え、オールドレンズにも厳しくなると考えられますが、いろいろなレンズを試してみました。作例を参考にして頂ければ幸いです。

( 写真/文:K )

まずはF1.0(E58)のノクティルックスから。今回個人的な興味もあって、M8/M9-Pと簡単に撮り比べてみました。その模様はページ一番下でお届けするとして、M9-Pから明らかに変わったのはホワイトバランスの精度の向上、そして、ガンマそのものが変わった印象です。恐らく、先代機より階調が出て、ガンマの設定にも余裕が出たのだと思います。ずいぶんコントラストが高い印象を最初受けたのですが、RAWデータを現像する際にコントラスト調整にかなり自由度を感じます。かなり軟調に振ったりしても画が破綻することはありません。このあたり、キーデバイスを始め、フルモデルチェンジしたのだなあと感じる進化具合です。

球面ズミルックスにて撮影。開放ですのでもっとホワホワになるかなあと思っていましたが、ちょうどポジフィルムで撮影したように、多少は滲みますが締まりのある画です。何と比べて?という話ですが、M8あたりで撮影するともっとホワホワに。M9で多少締まりますが、Mが最もポジに近い印象です。このあたり画素数がきいてるのもあるかな?と感じます。しかし美しい滲み具合です。ライカを手にしたらまず試してみたいレンズの筆頭では無いでしょうか。滲むことが注目を集めるレンズですが、絞り込んでも硬くならず実に繊細な描写で、歪曲収差が殆ど無いというのもこのレンズの美点ですよね。

ノクティルックスも、デジタルになってから出番が少なくなっていました。もともと高性能でも何でも無いレンズで、開放は収差の嵐、周辺光量は中央と何段違うんだ?といった具合ですし、樽型の歪曲も気になります。それでも脂っこい?後ボケに、トンネル効果抜群の周辺落ちの画は独特の雰囲気を醸し出して、ツボにハマると面白い画が撮れるのですが、デジタルボディでは少し緩さのほうが目立つのです。上手く表現できないのですが、ポジフィルムに比べると芯が無いというか。ポジの硬さの影響もあるかと思いますが、粒状なんかの影響もあったと思います。ところがMで使うと、ポジと見紛うかのような写り。このレンズの出番も今後増えそうです。ベース感度がISO200で、開放で使うには少し使いづらくなりますが、ISO100へ減感するモードも備えているため、ど・ピーカン以外なら色々と愉しめそうです。

軟弱者!と罵られそうですが、EVFを取り付けての撮影。もはやレンジファインダーじゃないかもしれませんが、本当に便利(笑)EVFを取り付けた際の姿は、長年M型を見てきた目には異物感マンマンです。しかし、パララックスやシビアなフォーカシングを克服できるのは有り難いことで、バックには常に入れてしまいそうです。

 

現行レンズはかなりコントラストも高く、Mと組み合わせると、かなりバキっとした画になりますが、オールドならこの雰囲気。ハイライトの滲みが実に美しいですね。ライカの魅力はやはり泥沼のような?レンズラインナップです。画の線、色使いを変えたければ、幾らでも絵筆となるレンズが転がっていますので大変危険な世界ですよね。

SUMMILUX-M 1:1.4/75mmは、すでにAPO SUMMICRON-M 1:2/75mm ASPH.に置き換わっていますが、そんなには古くないレンズです。したがって適度にコントラストも高いレンズ。ハイライト側の描写が見たくて、かなり飛ばし気味に露出を決めましたが、背景も飛ばず、像のトーンも美しい。このあたり、Mの階調の豊富さのおかげでしょう。このカットとは逆に切り詰め気味の露出で撮ったものはこちら。これはこれで美しい描写です

無慈悲なぐらいよく写るのがお気に召さなければ、このぐらい古いレンズを。ヘクトール5cmです。ぐるぐるとボケは巻きますし、周辺は流れ、少しでも直接レンズに光があたるとまず間違いなくハレます。しかし、M8/M9あたりより画に芯が感じられます。もちろん先代機でも使えなくは全くありませんが、Mのほうがより扱いやすいといったとこです。

 

最近、各社のカメラをレポートするにあたって同じように感じるのは、階調の厚みがでてきたこと、1ピクセルあたりの描写が洗練されてきたこと、特にガンマ特性の変化などを感じます。よりフイルム的な描写に近づいたといったところでしょうか。「ライカM」も同様で、初期ファームのM8の電源スイッチを入れて液晶画面に砂嵐が表示されたりしていたことを思うと、恐ろしい進化ぶりです。M9で随分こなれましたが「ライカM」は、さらに洗練されると同時に熟成を感じます。話はすっ飛びますが、レースの世界のマシンは実に乗りやすいそうです。命を載せてコンマ1秒を削るのですから、速さはもちろんのこと、扱いやすさにかなり心を砕いて開発されるそうです。今回「ライカM」をオールドレンズで使ってみて感じたのは、現行レンズのあの有無を言わさない緻密な描写とまったく正反対のレンズをマウントしても画として成立する、その懐の深さです。ありのままをキャプチャするのに現行を。描写性能からすれば全然でしょうけれど、その甘さが望ましいシーンにオールドレンズを。どちらを使っても、説得力のある画を叩き出してくれるボディだと感じます。数限りないほどのレンズが揃うライカ、そして納得の画を実現してくれて、レンジファインダーの機構上のネガを超越できる「ライカM」は、よき相棒になってくれるのではないでしょうか。

 

基本的に、そのカメラそのレンズで何ができるのかをお届けする方針で、あまり比較めいたことは行わないのですが、今回、CCDからCMOSに置き換わったりと、かなり大きく変わりましたので、両機の描写を比べてみました。ピント位置の違いやフレームの違いがありますし、ベース感度がそれそれ違うため、露出も若干異なります。そのあたり差し引いてご覧頂ければ幸いです。レンズは共にノクティルックス、開放での撮影です。いかがでしょうか。

両機の画素数はかなり違うため、やはり「ライカM」のほうが少しシャープです。またコントラスト特性の違いでしょうか、メリハリを感じます。オートホワイトバランスで撮影していますが、両機にあからさまな違いを感じます。見た目に忠実なのは「ライカM」です。ともにSUMMILUX 35mm(球面)で撮影。

 

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遂に発売日決定!ブラックペイントで行きますか。

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やっぱりシルバーでしょうか。

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バッテリーはかなり持つ印象ですが、ノクティルックスで動画を・・・と欲望を満たすのに是非どうぞ。ちなみに先代機とはバッテリーサイズが異なりますので流用不可です!

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複数のバッテリーを持つなら、充電器も複数ある方が便利ですよ。

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Rファンの皆様、ぜひこちらをどうぞ。EXIFデータへのレンズデータ反映など使い勝手に富むアダプターです。

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これを取り付ければ、デジタル・ヴィゾフレックス! 背面液晶よりもフレーミングしやすいシーンもあるかと思います。

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