かつては「スナップショットスコパー」としてラインナップされた、フォクトレンダーの25mm。距離計連動もせず、開放値を抑えたコンパクトな仕上がりは「スナップショットって普通、絞って被写界深度を稼いで撮るでしょ？」なんていう声が聞こえてきそうな、潔さを感じさせるレンズでした。Mマウントとなって距離計連動もするようになった現行のCOLOR-SKOPAR 25mm F4Pは、そんな遺伝子をしっかりと受け継いだ1本。コンパクトで使い勝手もよく、描写は極めて優秀です。GXRというコンパクトなパッケージにとって、この大きさが第一の魅力であるのは言うまでもないでしょう。加えてGXRで使えば42.5mm相当という、普段使いにぴったりの画角になります。キチンと絞って写真を撮る、玄人好みの1本。そして35mmか50mmで悩んでしまう方にとっても、明快な回答といえるのではないでしょうか。