最後の仕上げはコリドー街のほぼ真ん中にある「ロックフィッシュ」へ。お店の中はスタンディングのカウンター。奥にイス席がありますが、ほとんどのお客さんは立って飲んでいます。そして飲んでるお酒の9割が「ハイボール」。今、ハイボールはブームになっていて、どこでも飲むことができるようになりましたが、ここのハイボールは別物。ハイボールは苦手と言っていた人が(私もそうでしたが)、そのすっきりとした上品な飲み心地に、一度飲むと必ずファンになってしまうのです。カウンターが空いていたのでスタンディングでハイボールを一杯。じつはスタンディングだと100円安いのです。よく冷えたハイボールが優しく体に入ってきて、思わずホッとしてしまいます。そしてロックフィッシュならではの、一手間加えられた缶詰のツマミを頼み、さらにハイボールをおかわり。お店の閉店は10:30、最後まで飲んでいても十分に終電に間に合う時間です。こんな健全さも最後の締めで立ち寄る理由の一つでしょうか。

「ロックフィッシュ」
東京都中央区銀座7-2-14 第26ポールスタービル
2F 03-5537-6900

 

まずこれを紹介しないわけにはいきません。ロックフィッシュ謹製「ハイボール」。サントリー角43度ダブル、Wilkinsonの炭酸、氷なし、小さく削ったレモンの皮をおまじないのように振る。これがロックフィッシュのハイボール。レシピも分かっているし目の前で何度も見ているのに、決して同じものは作れない、魔法のような飲み物。飲み口がよく爽やかなので、スイスイと飲めてしまいますが、5杯飲むと720mlの角瓶約半分。程々の切り上げ方が賢明です。
いつも程よい距離感で接してくださるオーナーの間口さん。バーテンダーとしての鏡のような方で、これが居心地のよい空間を生みだしてると感じます。そして、ロックフィッシュの粋なツマミは全て間口さんから生まれています。それもそのはず、本を出されているほど。ハイボールも、もちろんよいのですが、オーダーして出てくるツマミも毎回本当に楽しめるのです。そのいくつかをご案内いたしましょう。

「オイルサーディン」
オイルサーディンの缶詰は京都の竹中製。油を捨てて、醤油とお酒で味付けして山椒をのせて焼く。おいしい缶詰を見つけてきてそれに一工夫。そんな缶詰メニューが沢山あります。間口さんの著書「缶つまデラックス」に詳しいレシピが載っています。
「白和え」
ロックフィッシュを訪ねると必ず頼む一品。中に入っている乾燥いちじくの甘みと、生ハムの塩分が絶妙です。見た目も可愛く女性にも人気です。

「コーンビーフ」
コンビーフの缶詰を切っただけなのですが、マヨネーズ、マスタード、ポテトサラダで味が自在に変化。この他にも約80種類のメニューが・・・好きだからやっているとはおっしゃっていますが、このメニューの数が半端じゃありません。

テーブルの上の白い蓋に入っているつまみは、すべて無料です。落花生、のり、おせんべい、塩豆・・・その都度種類は変わっていきますが、ノーチャージとは思えない充実ぶりです。震災以降「義援金白い蓋募金」が始まりました。

さて、いかがでしたでしょうか。今回は写真やカメラの話よりも、撮影後のひとときを楽しむご案内・ご提案となりました。銀座・有楽町・新橋はとにかく被写体に事欠かず、カメラを持って歩くには大変楽しいところです。このエリアで撮り歩いたら、今回ご案内したこの3軒をぜひお試しください(できればハシゴの順序も!)。今後も東京感光のシリーズで、「粋なお店」ご案内、続けてまいります!

・・・飲み過ぎました。

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