ひさかたぶりのライカデビュー日記でございます。もちろん日々ライカはぶら下げ、それこそネクタイのように毎日身につけておりました。ところが昨年はPY編集部の東京撮影担当として西へ東へ奔走していたせいか、あたためておいたネタもとうに期限切れという次第で、ズルズルと更新できずにきてしまいました。さて新年となりまして気持ちも新たに何か書かねばなるまいと空を見上げていたとき、お、そういえばライカデビューをしてからもう丸3年になるんだというわけで、「石の上にも三年」ということばもあるものですから、何か答えのようなものでも出たのかなぁと考えてみました。

( 写真・文:Z II )

数限りなくあるレンズたち。

レンズとの出会いもまたライカの楽しみの一つで、50年以上前に生まれたレンズから今まさに工場で生まれたレンズまで、ライカ用レンズは世界中に、無限にとは言わないまでも無数にあります。その中から縁あって自分のところに来てくれたレンズは、もはや授かりもののように可愛いもの、親になった心境です。安いレンズもオールドレンズも、現行純正標準レンズも他社製レンズも手に入れました。どのレンズも本当に個性があり、面白くていろいろ試してるうちに、カメラに付けなくても目の前のシーンを色んな『レンズの目』で見れるようになった気がするのです。このレンズならこう写るなとか、あのレンズに合う場面だなとか、これは自分でもびっくりな発見でした。これはまさに子を見る親の目線であり、レンズ愛、いやレンズEYEなのです。。。失礼しました。

他の人の作品への嫉妬心と憧れ。

少しライカに慣れてくると周りが気になるものです。PY編集部のほぼ全員がライカを所持しておりまして、写真愛の証明書のようになっているのですが、これがまたみんな写真が上手くて、追いつこうにも新参者の追従を許さないほどの写真好き・カメラ好きなのです。K氏を筆頭にNB氏、Naz氏など、私からするとまるで会話の内容がわからないレベルの人たちで、ライカ歴3年の私などはいまだに「ゆるキャラ」のような位置付けじゃないかと思います。こんなことを書いていると「修行が足らん!」と聞こえてきそうですが(笑)。

いい写りを知る。

撮影の条件さえ整えてあげればどんなカメラでもかなりいい感じに撮れてしまう昨今ですが、やっぱりライカで撮った画はいいのです。レンズのおかげでしょうか? 実のところ、写真を見て「ズミルックス?」「そう、球面です」などと先輩方が会話している様子をみても未だに私などはちんぷんかんぷんなのですが、そんな私でも「ズマリットですか?」「ノクトンですか?」と質問されれば「おや!分かりますか?」と話をはずませたくなるものです。そして自分の使っているレンズのことなら、少しは写りがわかってきたし、説明できることもあります。とすれば先輩方は、私より先に、身をもって知ってきたということなのでしょう。

こだわり続けること。

写真にこだわり続けることというのは、言うなればいろんなレンズを買っていい写りを知り、それを探求しつづける道であります。ただ、この道には「家計の問題」や「家族の同意」などという、越えねばならぬ峠もあります。でも行くしかないのです。いや行きたいのです。100万円もするレンズはいったいどんな写りなのか知りたいのです。

というわけで、この3年でわかったことは、値段の高いモノにはちゃんと意味があり、そしてそれを買って使ってみることで知り得る写りへの驚きや感動があり、それを伝えていくことも写真の面白さだということです。果てのない道だとわかっていても、探求しつづけなければ前には進めません。写真に限らず、そんなこだわりが道を極める条件のひとつなのだと思います。

つづく

( 2016.01.26 )




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ライカM9が原点であることを考えると、既に5年は経過しているボディとも言えます。色あせることのないカメラです。

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50mmと35mmに続くのは、やはり28mm。ご一緒にいかがでしょうか。

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