冬に向けて各社から続々と新しいカメラが登場し、デジタルカメラの市場はまさに群雄割拠の様相を帯びています。我々フォトヨドバシ編集部の面々は日々新機種に触れ、シャッターを切る毎日。見たこともないような変わり種のカメラがあれば使い方や遊び方に頭を捻り、新しいボディがあればその感触と特徴を確かめに歩き、作例があがればダメ出しをする(というより、される)。そんなわけで西へ東へロケに奔走していた次第なのです。ええ、ライカデビュー日記を片時も忘れたことはありませんよ。前回から4ヶ月も空いてしまったのには深い深〜い訳がありまして・・・オールドレンズをですね、買ってネタにしようと思っていたわけです。ところがズームレンズが必要になるわ、車は壊れるわ、痛風になるわ、何かと出費が重なりましてネタを仕込めずじまい。言い訳になりますかね? ・・・なりませんか。編集長にも突っ込まれました。痛風日記というわけにも行きませんので、撮り重ねた写真にてペンを取ることにしましょう。

道のりはまだ果てしなく。

そんなわけで予告していたオールドレンズはまだ買えておりません。クリスマスあたりカミさんが枕元に置いてくれるのではないかと期待しつつ、プライベートは手持ちのレンズをつけたライカをぶら下げて歩いています。さて先日購入したノクトン35mmをしばらく使ってみると、あらためて最初に手に入れたズマリット50mmの良さを感じるところがありました。

まったく何も知らずに使いはじめたズマリット50mm F2.5というレンズは、確かにしっかり写ります。「普通」というと面白くないように聞こえますが、いわゆる「きちんとしている」。例えて言うなら、スーツにネクタイのようなレンズだと思うのです。一方短パンにビーチサンダルのようなというと失礼ですが、ひとクセあるノクトンを使ってみると二本のレンズに明らかな描写の違いを感じることができて、なるほど世の中にレンズが無数にある理由やそれらを買い漁るレンズ沼の住人の気持ちもわかるような気がしました。まだ私は沼のフチ。ズブズブと足を入れてみたい気持ちがあるのは、否定できません。それはともかく、両レンズの描写を改めてご確認ください。

ノクトン35mmを開放で。開放というのはレンズの特徴がおおいにわかるもので、周辺のぼけ具合のすごさは誰が見ても明らかですよね。ピントの合った男の子の服が赤いこともあってか、周囲から浮き上がるように見えませんか? この極端な写り具合が面白くて、ついつい絞りを開いてしまいます。このレンズの特徴を活かせるシーンを頭のなかで描いてみるのも、楽しいことです。

こちらはズマリット50mm。宮城は塩竈にある名店しらはたの大将を撮らせてもらいました。The 寿司職人という雰囲気がムンムン伝わってきます。お店の空気感や白衣の質感もさることながら、自分にとっては大将のどぎつい塩竈弁まで思い出される一枚になりました。ライカというのはこういった場所で使うにも自然なサイズですし、撮った写真はどういうわけか記憶をするすると呼び起こしてくれるようです。使っている本人の気持ちの問題かもしれませんが。

ちらほらと作例に登場していますが、ウチの娘たちです(笑)。子どもたちの走り回る姿は、ずっと見ていても飽きませんね。うっかりしていると大事なライカをべたべたと触ったり危なっかしく持ち歩いたり、元気すぎるのも少し考えものですが。これからも親父の目線で、何気ないシーンを沢山写真に残しておきたいと思います。自分たちもこんなにつるつるの肌をしていたんですかねぇ。

いつもありがたいお言葉や、たくさんの刺激・情熱を頂いているアーティストの片山氏がライブイベントをされると聞いて、ライカをぶら下げていきました。予測不能の動きを追いかけるのはなかなか難しいのですが、レンジファインダーのマニュアルフォーカスにも慣れてきたのか、ずいぶんと自然に身体が動くようになってきました。ピントをどこに置くかということを、一眼レフ以上に意識させられるところがあります。

ライカを買って、はやくも1年になろうとしています。色々とありましたし記事はなかなか進みませんが(苦笑)、楽しい1年でした。仕事のカメラを持たないときにはいつもぶら下げていましたから、少しはライカの似合う男になったのじゃないかと思います。たまにびしっと決めたいこんなシーンでは、レンズはやはりズマリット。自分にとってのファーストレンズということもありますが、きちんと記憶を残してくれる安心感があります。少し遊びたいときはノクトン35mm。レンズひとつで気分も変わるのだから、ほかのレンズはどうなのか、気になるのが正直なところです。まだ入り口からは1歩か2歩進んだような状態ですから、長い旅になるのは間違いないでしょう。お財布と相談しながら少しずつレンズを手に入れて、深い世界を覗いてみたいと思います。基本に返りたいときにはこのズマリット50mmが自分にとっての道標になるはずです。うん、買ってよかった!

ところで我が家の勘定奉行にクリスマスのお伺いを立てたところ「うちは神道だからクリスマスはやらないと、あなたが言ってましたよね」ですって。そんなことを言った覚えは・・・確かにある。口は災いのもとですね。みなさんもどうぞご注意を。

(写真・文:Z II)

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新製品が出たからといって価値を失うことのない、飽きのこないカメラです。Z IIはずっと使っていきますよ。

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スーツにネクタイ。よくわからない表現ですかね。

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写りの面白さは明らかで、使っていて楽しいレンズです。素直におすすめいたします。

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トップの写真、気づいていただけましたかね。ようやくフードが届きました。やはりこれが付いていると格好いいものです。ノクトン用です。

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