GXRにF1・第1世代(E58)ノクティルックスをマウントすると、もはやボディは「おまけ」といった雰囲気である。ノクティルックス(F1)の特長は、言うまでもなくその開放f値だが、使いようによっては広角的にも望遠的にも用いることのできる標準レンズに、f1という開放f値が組み合わされることに大きな意味がある。最短付近で絞り開放で撮影すれば、それだけでも他では得難い大きなボケが画を面白くしてくれるが、普通に(?)2-3メートル以遠に距離環を持ってきた、いわゆる標準レンズで撮る画も、開放で撮るだけで一風変わった画になる。大きくボケるにしても、焦点距離は標準域。望遠のように圧縮効果は無く、水平画角は40°程度と望遠よりは随分広い範囲が写り込む。どう表現すべきか難しいのだが、被写体と一緒に周りの空気も質量を伴って写り込む印象だ。こむずかしいことはさておき、「50mm/f1」は他にはない。要するにこれがアイデンティティそのものである。GXRで用いる場合、75mm程度のレンズの画角にトリムされてしまうため、f1開放で被写体のみ切り取ることを望む方におすすめ。つまり中望遠的な使い方だ。50mm標準レンズの持つ画角が、どうも緩くて苦手だという人にはうってつけ。もうひとつ。ノクティルックスをGXRにマウントして感じたことだが、本家M型にマウントして撮影する際には、ピントを操るのに基本的に二重像を合致させることにしか意識は行ってない。GXRにマウントすると、ピント操作はライブビューの液晶画面を見ながら。ノクティルックスはピントが割と厚めで、思いの外、ピントを外した画も面白い。ライブビューだからこそトライしようと思い付く(そうでない非凡な方はともかく)。よく「カメラを変えると画が変わる」なんて聞くのだが、なるほど、そんなこともあるかもなあと。物欲を肯定するジョーカーが一つ増えてしまうのだった。

(文/編集部K)


有楽町で突然バケツをひっくり返したかのような土砂降り。そそくさとカメラを鞄から出して、雨粒にピントを。

日傘といえば、狭いところで周りを気にせずさしてるのを怪訝な顔をして避ける・・・といった印象。しかし写真で見ると、なるほど有効そうだ。

GXRには減感モードがあって、ご覧のとおりかなりオーバーにはなるが、なんとかシャッターは切れる。

ピントが来て無くてもシャッターを切る。レンジファインダーだとまずやらない。GXRは液晶で見るより実際の画は気持ちボケ量が大きい気がするが、一眼レフのファインダー像より格段に正確。液晶の画につられてシャッターを切るのも面白い。

あまりの暑さに鳩たちも避難。開放でお天道さんにレンズを向けると真っ白け。


ノクティルックスらしさは、このカットに周辺もう1周り、そして強烈な周辺落ち。GXRで使うと優秀?な中望遠に。もちろん低照度下で有利なレンズであることには変わりなし。コテっとした色乗りはGXRでも同様。


リコー GXR [ボディ]
さあて、そろそろマウントユニットもリリース。

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リコー GXR MOUNT A12 [レンズマウントユニット ライカMマウント対応]
Mマウントのコンデジってな使い方もオツですね。

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