さて東京感光第2弾、今回は1958年生まれの編集員・位田(いんでん)明生がお届けします。お気づきの方いらっしゃいますか? そうなんです、素晴らしいことに東京タワーも1958年生まれ。「だからなんだ」というわけなのですが、今回は東京のシンボル・観光名所としていまだに存在感を見せている東京タワーと、古い街並みが未だに残り、昭和の懐かしい匂いを感じさせるタワー周辺をぶらり散策いたします。さてお供のライカ選びはどうしましょう。偶然にも自分と東京タワーは同じ年生まれ、ここはひとつ1958年製造のライカM2(バースイヤーライカ)で。M2は露出計が入ってないのでモノクロ撮影用に。もう一台は、私の息子の生まれ年に製造された、露出計が内蔵されているライカMPをカラー撮影用に選んでみました。それでは「親子ライカ」をぶら下げて、でかけてみましょう。

左奥が1958年製造のライカM2。巻き戻しボタンと採光窓のギザギザが内側になっているのが特徴。ブルーのストラップはライカがアクセサリーとしてラインアップしているものです。スナップの時手首にストラップを巻き付けるので、手首にやさしい革製のものを使っています。 右側が息子のバースイヤーライカ・MP。クラッシックなたたずまいですが、内蔵されている露出計は標準である50mmレンズをつけているときに非常に正確で、露出に自信の無い方でも安心のライカです。

営団地下鉄「神谷町」がスタート。桜田通りを東京タワーに向かって南下します。 このあたり、大通りからちょっと入ると都会とは思えない静かな場所が広がっています。

東京タワーが見えてきました。震災の影響で先端だけが左に曲がっていると聞いていましたが、本当でした。それにしても先端だけ曲がるなんて不思議な気がしますね。

突然ですがフイルムライカを使うときに便利な豆知識を(特に露出計無しのライカ)。 青空を青く表現する露出は「F16 1/ISO感度」ですね。ISO100の フィルムを使った場合は「F16 1/100」つまり「F11 2/3 1/125」 となります。

1/ISO感度では絞り値が少し面倒な値になりますので、こんな覚え方も・・・。「F5.6 1/ISO感度の10倍」。ISO100のフイルムなら、「F5.6 1/1000」となります。このほうが少し覚えやすいかもしれませんね。





東京タワー到着。肩車、マスコットと一緒の記念撮影。さすが東京タワー、昔と変わらないシーンが満載です。 スカイツリーに負けないで、このいい雰囲気を残してほしいですね。
今回のお供は、今年で3年目になる女性アシスタント。一人でブラブラ散策するのも良いですが、やっぱり最後のビールは一人では・・・という理由ではありません。昔と違って、子供をスナップしていると警戒されることが多くなってきました。できるだけきちんとした身なり、ゆったりとした動作で、真摯に写真を撮っている雰囲気を出そうとはするのですが、なかなか自然な雰囲気で撮ることができません。でも、カメラを持った女性がそばにいると、なんとなくその場が和むようで、すんなり場所の雰囲気になじむことができるのです。少し撮る側の私たちが気にしすぎているところもあるかもしれませんが。・・・写真撮って良いですか?と声をかけて撮影を始めると、スムーズに写真が撮れると思います。声をかけられるようでしたら、それに越したことはありません。また、自分の撮った写真を見てもらうと(iPadで持ち歩いています)安心してもらえるかもしれませんね。このあたり、デジタル時代ならではです。


日が傾いてきたので撮影のラストスパート。夕日の場所を計算していなかったのですが、運がいいことに道路に対して平行に落ちてくれました。土曜日ということで空気も普段よりクリーンなのでしょうか、長く伸びていく夕日が道路いっぱいに広がって、力強い写真を撮ることができました。






残照の優しい光の中、ほのぼのとした風景にホッとしつつ撮影。それにしても、ライカのやさしいシャッター音とシャッターフィールには、こういうシーンが似合いますね。




居酒屋「つるの屋」さん。若手写真作家さんとよく利用するのですが、いつも写真の話で盛り上がります。 慶応大学生一色という店の雰囲気がそうさせるのでしょうか。
第二弾はライカの楽しみの一つ、バースイヤーライカをお供にしての散策でした。昭和の匂いが残る東京タワー周辺の町並みを、フィルムライカで一つ一つ拾い上げるように撮影していく一日は、優しい気持ちになれて幸せな時間を過ごすことができました。知っている町をゆっくりと歩くことで、新たな発見と豊かな気持ちになれます。東京感光これからもじっくり続けていきます。

新品で手に入れた息子のバースイヤーライカ・MP。小さいうちからこのカメラで彼を撮り続けています。そして成人したらプレゼント。 彼も自分の子供を撮り続け「お父さんが生まれた年のライカだよ」と子供にプレゼント。こんな夢、ライカだからこそですね。

ライカMP ブラックペイント
今回登場した新品で買えるフイルムライカ。 ライカM2を彷彿させるシンプルな佇まい。ブラックペイントモデルは使い込むにつれて、地金である真鍮が覗いてくるあたり、カメラを育てる感覚が佳いですね。いまフイルム使わなくちゃ!
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コダック エクタクロームE100VS 135-36枚撮
このフイルムは、指定感度より1段アンダーで撮影し、現像時に1段増感すると、濃厚な色乗りとトーンが楽しめます。今回まさに増感現像したものを掲載しました。お試しあれ!
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コダック トライ-X400 135 36枚撮り
モノクロフイルムの代名詞!? コダック・トライX。D76現像液で得られるコントラスト・粒状感は他で得がたい魅力に満ち溢れています。デジタル全盛だからこそ、自家現像を。プロセスを楽しむことができる趣味の世界だからこそ、ゆっくり、じっくり、楽しんでください。
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